相対性理論には、「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」があります。

多くの方が知っていると思いますが、相対性理論は「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」があります。

特殊相対性理論は、慣性運動する観測者に関する電磁気学的及び力学的な法則についての理論です。
かの有名なアルベルト・アインシュタインさんによって、1905年に発表されました。

一方、「一般相対性理論」は、加速度運動する観測者に対して「特殊相対性理論」を提供するために発展させた理論です。
同じくかの有名なアルベルト・アインシュタインさんによって、1915~1916年に発表されました。

ざっくりと紹介しましたが、2つの理論とも、直感的に違和感のある結論がいくつかあります。
同時刻の相対性とか、空間がひずむとか。
でも、その結論が示す事そのものは非常に分かりやすいため、結構一般的に知られています。
ただ、”なぜその結論に至ったのか?”は、通常スルーされているようですね。

もちろんスルーされる理由は、”難しいから”。

何が難しいかというと、使っている数学が難しいんですね。
特殊相対性理論であれば、微分・積分までを理解している必要があります。
ただ、こちらは、理系の高校生レベルで理解可能ので、案外何とかなる面もあります。

それに比べると、もう一つの一般相対性理論には、テンソル解析という数学が使われます。
これは、大学の教養課程数学(代数学)のちょっと先あたりです。
なので、結構難易度が高くなります。
しかも、今のカリキュラムでは、高校で行列を習わないとのことですね。
(行列はテンソルなどの代数幾何学の基本になります)
難易度はさらにアップしている感じです。
(行列は次のカリキュラムから、高校数学で復活するといううわさもあります)

こうした”数学的な難しさ”から、説明(証明)はスルーされることが多いように思います。
特に一般相対性理論に対しては、一般書レベルでまともに取り上げるのは難しそうです。
いくつかの書籍でも、特殊相対性理論だけ説明して、一般相対性理論は紹介するにとどめるという形をとっていますしね。

でも、難しいからこそチャレンジする意味があるということで。ここでは一般相対性理論まで頑張ります。

しかし、難しいからこそ”チャレンジ”する価値が出てきます。
だからこそ、「チャレンジ相対性理論」と名前を付けたんですしね。

でも、”頑張ります”って言うのはどういう事?という突っ込みが入りそうですが。
それは、まだ私が解説できるだけのレベルに達していないから。

特に、一般相対性理論で必要なテンソル解析は、一から勉強している最中です。
一応、特殊相対性理論に必要な数学は習得していますが、それを用いた議論のトレースを今やっています。

とにかく、”走りながら考える”、まんぼうのいつものスタイルです。

いわば一般人が相対性理論を理解していく過程をお見せしていくことになります。

「一般人といっても、おまえさん、博士だろ?」という声が聞こえそうですが。
博士であればテンソルが得意かというとそういうわけではないわけで。

こういうと、
「そりゃ、博士だって文学だの経済学だの文系分野の人もいるからな。でも、おまえさん、理系の博士だろ?」
というさらなる突っ込みが入りそうですが。
テンソルが必要な理系分野の博士以外は、それほど得意じゃないはずなんです。
だって、自分の研究に使う必要がないので。

確かに大学の一般教養レベルの知識はありますので、ある程度の土台はできていますけどね。
テンソル解析は、そのちょっと先の話です。
さらに、一般相対性理論で使うレベルだと、結構先の話になりそうです。

ということで、ここでいう”一般人”は、”大学でテンソルを使用しない専門分野に進んだ人”というように定義しておきます。
もっと頑張って、理系高校数学や、中学数学レベルに落とし込めて行けると楽しそうですが。
それは、もっと先の話にしておきます。

そうそう、この過程での参考文献や情報源を書いておきましょう。

とりあえず、ざっと読んでみて、大まかな形を理解したいのであれば、

・Newton 別冊 「ゼロからわかる 相対性理論」

こちらはバックナンバーがあるので、今でも購入可能です。
今回新しく買った本です。
私にとっては、安心・安全のニュートン別冊で、この本もあたりだったと思います。
ただ、この本は、全体像の把握のためのものです。
数式で追いかけるための、準備運動的に使うのが良いでしょう。

あと、本ではないですが、

・「アインシュタイン・ロマン」 NHKスペシャル

1991年に放送されたNHKスペシャルです。
相対性理論を扱ったテレビ番組は、これのほかにないように思います。
ざっくりと内容を把握するには最適の番組ではないでしょうか。
まあ、アインシュタインの苦悩とか、科学的にはどうでもよい内容も詰め込まれていますけど。
それもまた、科学史としてみるのなら良い物でしょう。
とはいえ、NHKアーカイブにもなさそうですし、U-NEXTにもありません。
TUTAYAさんとかにDVDでレンタルされていればいいのですが。
(結構前にはVHSでレンタルしていた覚えはあります)

次に、きっちりと勉強したいのであれば、

・「相対性理論の考え方」 砂川重信 著

著者の砂川さんは、他にも力学、熱・統計力学、電磁気学、量子力学について書いていらっしゃいます。
私は大学入試に物理を選択していなかった(化学と生物で受験した)ので、これらの本には大変お世話になりました。
本当のところ、相対性理論はさすがに私の専門分野(高分子科学)には関係なかったのですが。
完全に趣味で購入してましたね。
ただし、この本でも特殊相対性理論まではかなりきっちり紹介していますが、一般相対性理論についてはちょっと流し気味です。

もう少し砕けた感じの物だと

・「高校数学でわかる相対性理論 特殊相対論の完全理解を目指して」

特殊相対性理論までを復習するため、この機会に購入しました。
「なぜそう考えたのか?」というところも説明されていて、非常に助かりました。
ただし、特殊相対性理論までになっています。

一般相対性理論については、入門書レベルがほとんどなかったのですが、

・「一般相対性理論」 ディラック 著

一般相対性理論をガチで取り上げかつ、新書タイプの本を探していて行きつきました。
購入して、一通り読んでみたところで、自分の数学力が不足していることに気づきました。
2回目はもっと数学を理解してからですね。
おそらくその時に、正しい評価を下せるでしょう。
(つまり、一回目の読んだところでは、ついていけなかったということで)

数学をきちんとやろうということで次の本も読んでいます。

・「線形性・固有値・テンソル<線形代数>応用への最短コース」

テンソルというものを取り上げてくれている入門書ってないんですよ、なかなか。
”よくわかる~~”、とか”マンガで~~”というのは、大学一般教養レベルどまりなんですよね。
その、ちょっと先までできるのが、この本になります。
もちろん、最初に”よくわかる~~”、とか”マンガで~~”で入門しておくのもいいと思いますよ。

特殊相対論の出発点から一般相対性理論まで、登りつめていきます。

最初はとりあえず難しい式の展開とか証明は流していきます。

2回目は、きちんと順番に式の展開や理論の証明をやっていきます。

その過程で、1回目の記事にリンクを張っていくという形をとることになるでしょう。

特殊相対性理論 目次

相対性理論にチャレンジ 目次