ルネサンスとは何だったのか? その4 ルネサンス発生の原動力

不思議大好きの、まんぼうです。
ルネサンスに関する考察も、4回目となりました。
前回の終わりには、百年戦争の終結と、ある偉人の誕生あたりから始めます、と予告していたんですがね。
どうやら、そうもいかなくなってきまして。
というのも、歴史とは、分けることのできない一つの流れなんです。
だから、ルネサンスの始まりを考えれば考えるほど、”その前の出来事”を無視できなくなってきたんです。
ということで、今回は”ルネサンスの原動力”からお話しします。
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ルネサンスの原動力とは、「お金」です。

・・・本来なら、”ルネサンス”という言葉から連想されるような、もっとドラマティックなトレビアンな、そういった事象を示すほうが良いのかもしれません。
もっと夢と希望に満ち溢れた、美々しい言葉を選ぶほうが良いのかもしれません。
でも、現実として、芸術にはお金がいります
芸術、例えば音楽にしても、文学(演劇も含む)にしても、それが発展するときには決まってパトロン=お金を出してくれる人 がいるものです。
また、案外今の世の中では見て見ぬふりをされていますが、科学が発展する時も決まって大金持ち=出資者がいるんです。
(注:実は、お金がない状態から生まれた芸術や科学もあります。
というか、ある天才的な貧乏人が素晴らしい芸術や科学を作り上げるパターンもあります。
おそらく、そのイメージに引きずられて、「貧乏なほうが芸術や科学にふさわしい」という考え方ができているのかもしれませんが。
この辺り、見解の相違がいろいろあるので深入りしません。)
ルネサンスとて例外ではありません。大金持ちに支えられて発展したのです。
ところで、この”大金持ち=出資者”というのは、時代によってさまざまで、王様だったり、お金持ちの商人だったり、その集まりのギルドだったり、最悪なケースでは戦争中の国家だったりします。
ルネサンスの場合はといいますと、初期は商人、そしてその集まりのギルド、そして最終的に”とある大金持ち一族”が出資者となります。
その”とある大金持ち一族”というのが、メディチ家の皆さんです。
では、メディチ家がなぜそれほどの大金持ちになっていったのか?
それの謎を解くために、メディチ家がいた場所=イタリア北部 がなぜお金持ちになっていったのか?を考えることにします。

イタリア北部がお金持ちになった理由

イタリア北部は元々経済的に潤っていました。
フィレンツェは元々繊維業で潤っていましたし、ヴェネツィアやジェノバと言った港湾都市は貿易の中継地として発展していました。
そこに、大きなある出来事が起こります。
それが十字軍。(つまり戦争によって経済が発展したパターンです)
イタリア北部は物資や人の集散地になりました。
特に第4回十字軍でその傾向があったみたいです。
お金持ちになると始める商売に、金融業があります。
イタリア北部でもそうしたお金持ちが結構増えたようですね。
しかも、イギリスとフランスの間で、百年戦争が始まって、両国への貸付が盛んになりました。
こうしてイタリア北部に大金持ちの金融業社がいくつか誕生しました。
ところが、戦争という非常事態で発展するという異様な状態が、そう長く続くはずもなく。

うまくピンチを切り抜けたメディチ家が、ルネサンスの最大のパトロンになる

百年戦争が終わり、イギリス本土が内戦状態に入ると、イギリスへの貸付が焦げ付きました。
これによりイギリスにお金を貸していたNo1.とNo2.の金融業社がダメージを受けました。
そんな中でNo.3だったメディチ家は、イギリスにお金を貸していていなかったので、ダメージを回避できたました。
これにより、メディチ家が一気にトップに躍り出たのです。
これはある意味、「たなぼた」、だったのかもしれません。
この辺りについては、なぜそうなったのかいまいちはっきりしませんが。
ただ言えることは、こうして超大金持ちになったメディチ家が、ルネサンス最大のパトロンとなったということです。

さて、今回はここまでとしましょう。
次回は、ルネサンスはどんなところがそれ以前と違っていたのか、というところからお話していきたいと思います。
それではまた、次のおもしろ不思議でお会いしましょう。

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