下手の横好き、おっさんゲーマーのもーくんです。
FF14のメインストーリー(暁月)も滞りなく進み、とうとう懸念していたメインクエストに到達してしまいました。
その名も「寒夜のこと」。
最近は話題にもならない「寒夜のこと」。発表当時は炎上に近いことが起こったようです。
このクエストについては賛否両論と言いつつ、ネット上の反応を見ると、圧倒的に否定的な意見が多いように見受けました。
その理由が
- 「難しすぎる」「わかりにくすぎる」と言ったシステム面。
- 「内容が見るに堪えない」(なぜそうなのかは、かなり大きなネタバレになるので控えます)と言ったシナリオの面。
に分かれるように思いますが、圧倒的に1に偏っているようです。
そして、若干ある擁護派の意見でも、
- 「よく読めばどうすればいいか(敵を避けて移動するのが正解)わかる」「あの程度の操作ができないなんて、ゲーム自体に向いていない」と言ったシステムの面。
- 「もともとプレーヤーにストレスを与える目的の物だから、シナリオ的に成功なんだ」というシナリオ面。
になっていたように見えました。
で、私の意見はどうかというと、「システム面、シナリオ面ともに大失敗」と思っています。
どう控えめに言っても「無意味」なイベントだったと言わざるを得ないという感想です。
思うことはひとそれぞれで、これは私の個人的な感想であることを強調しつつ。
なぜそう思ったかを説明しておきます。
(ちょっと腹が立ったもので、ここでうっぷんを晴らしておく意味で)
システム面
画面に出てくる文章をよく読めば目的がわかるのか?→わからないと思います。
このクエストをクリアするためには、ある一連の作業を間違いなくその通りに進める必要があります。
あるものを調べ→その後に違うもの2つを調べ→そこで手に入れたものを最初の物に持っていき→現れる敵をせん滅し→前に進んだところでNPCと共闘で敵をせん滅し→画面暗転の後に突然来る連打を間違いなくこなし→目標が示されていない状態で画面の端まで移動する。
これだけのことを示す言葉が「制限時間内に○○へ向かえ」なんですよね。
何をどう読み取ったら、この言葉が先ほどの一連の行動となるのか、私にはわかりませんね。
「いや、他にも調べるものがいっぱいあって、それらを片っ端から調べつつその文章を読めばわかるはず」
というご意見もあるでしょうけど。
先ほどの一文の中にあったように、このクエストには「制限時間」があります。
さらに、あとで述べますが、敵をかいくぐって目的物を調べる必要があります。
タイミングを見計らうためには、減っていく制限時間をにらみつつ、じっと待っていなければなりません。
さらに、与えられた制限時間は、結果論としては十分なんでしょうけど、クエスト中にそんなことわかりません。
つまり、
調べるものがいっぱいあっても、それらを調べることが非常に困難
なわけです。
さらに、2つ目(3つ目?)の物については、画面上で見えません。
ネタバレしますが、時々ちょこっと誰かのつぶやきとして壁の上に見えますので、それを察知して壁を乗り越える必要があります。
しかも、敵がしょっちゅう「うがぁ」みたいな感じでつぶやいているので、それに紛れてしまいやすい。
とにかく、何をすればよいかが非常にわかりにくいわけです。
敵を避けて進めばいいし、それは最初の戦闘でメッセージ的に表示されるから、それを読めば簡単か?→いや、そもそもどこまで敵に近づくと見つかるのかわからないので、避けることが難しい
このクエストでは基本的に敵を避けて進みます。
まあ、それはいいんですけどね。
問題は、「どうなると見つかるか?」が明確でないことなんですね。
「そんなの、敵の視線の先が見えてると考えればよいのでは?」
と思った方、このクエストは進められないでしょう。
なぜなら、「敵がきちんと前が見えているとすると、通れるルートが見つからない」からです。
敵の配置が意地悪なので、敵の視線を考えると、どこもかしこもアウトなんです。
ある敵の背後は別の敵が見ている(ように見える)んですよね。
だからと言って、物陰に隠れて進もうにも。
いたるところに見えない壁があってそういうルートもなさそうでした。
どうしても調べなきゃならないものに至っては。
画面上、どうしたって見つかっている(つまり敵の視線の先にいる)のに離れてるからOK、という状態にならざるを得ない。
敵を避けて進めというなら、物陰に隠れて進めるルートをきちんと用意しておくべきだったのではないでしょうか?
又は、敵の視線の範囲を扇形で示しておくとか。
結論:1本道で進めるクエストなら、次に何をするかを示すべき。そうでないなら、いろいろなクリアの手段を用意すべき
システム面の結論として、
クエスト作成者の作った1本道を通ってクリアするものであれば、「今何をすべきかを明確にしておく」必要があったでしょう。
もし、(今回の、どこそこにたどり着け、の様に)ぼんやりとした目標しか与えないのであれば、いろいろなクリアのルートを用意すべきだったでしょう。
例えば、物陰に隠れてすすんでそのままゴールするようなルートですね。
こういう意味で、システム面で失敗していると考えます。
シナリオ面
目論見通りプレーヤーに多大なストレスを与えたんだから成功→ストレスを与えることの目的は?まさか、プレーヤーにいやがらせをしたかっただけ?
目的である「プレーヤーにストレスを与えたかった」を達成したのだから成功、というのもうなずきかねますね。
もし、それが本当の、最終の目的だったとすると、このシナリオを考えた人は「プレーヤーにいやがらせをしたかった」ということになりますから。
??もしかして、そうなんですかね?
プレーヤーに登場人物(このクエストでは2人ですね)に対して、負の感情を持ってほしかった→負の感情は狙い通り登場人物に向いていますか?
ある方が面白いことを言っていました。
「このクエストにおいて、登場人物(敵方)に対して怒っている人がいるようで、その人はゲームに没入することでその感情を持っている。
これがシナリオの作者が考えたことで、だからこのクエストは成功なんだ。」
そして、その一例として、蒼天編で起こったショッキングな出来事(非常に人気のあるキャラクターの死)を引き合いに出していました。
「寒夜のこと」が原因で引退者が出たということと、蒼天編のそのクエストで引退者が出たということも並べて考察していらっしゃいました。
”没入感”という言葉も使って、「寒夜のこと」を擁護していらっしゃって、なかなか面白いなと思ったのですが。
この2つは似て非なるものを言わざるを得ません。
蒼天編で起こったショッキングな事件
まず、蒼天編でのショッキングな事件で、多くのプレーヤーは悲しみ、落胆し、登場人物(敵方)への怒りを募らせ、死を迎える直前のキャラクターの言葉を励みにして先に進んだように思います。
人によっては、後悔の念をもつ方もいらっしゃったようですね。
つまり、”自分に何かできることはなかったのか?”って感じで。
無いんですけどね、シナリオがそうなっているんですから。
(以上はツイッターの反応とか、ロードストーンの記事とか、そして何より私の実体験とかからです)
つまり、すべての感情が”ゲームの中”にとどまっているんですね。
これこそが没入感”でしょう(感情移入ともいえるかもしれません)。
ただ、あまりにも死を迎えたキャラクターへの思い入れが強かったプレーヤーが、ゲーム内だけに感情をとどめられず、引退したと推察します。
「寒夜のこと」
一方、「寒夜のこと」ではどうか?
おそらく多くの人は、このクエスト前の段階で十分な負の感情を敵方の登場人物に持っていたのではないでしょうか。
それをわざわざ高める必要があったのかどうか?
高めるにしても、あのインスタンスバトルが必要だったのかどうか?
私は、インスタンスバトルがなかったとしても、敵方登場人物への負の感情が高まったと感じます。
つまり、前半のカットシーンだけで、ですね。
ただ、問題のインスタンスバトルのシーンでプレーヤーの負の感情が高まったことも事実。
でも、それ、ちゃんと狙い通りに”敵方登場人物”に向いていますか?
私の受けた印象では、高まった負の感情は敵方登場人物ではなく、”シナリオの作者”に向かってしまい、さらには”吉田P”にも向けられ、ひいては”FF14というゲーム”に向いてしまっていないでしょうか?
そこに本クエストでの引退者発生に関する問題点があると思います。
このクエストをきっかけに引退した人は
- どうやってもこのクエストをクリアできない事からくる”FF14″に対する絶望
- クエストをクリアできないと発言した人に対し、”そんな低プレーヤースキルの人にはFF14にいてほしくない”といった内容の返信があったことによる絶望
- そもそも、このクエスト(のシステム)に対する嫌悪感からくる、FF14に対する嫌悪
辺りが理由ではないかと推察します。
これらに共通するのは、”すべてゲーム外に関する負の感情”だということ。
さらに、そのゲーム外に関する負の感情の根っこが、ゲーム(のシナリオ)内に無いということ。
(3番目だけは、ちょっとゲーム内とのつながりが見えますが)
はたして、こうした反応がシナリオの作者の狙いだったのかどうか?
私は違うと見ています。
結論:「寒夜のこと」はシナリオ作者の狙ったところにプレーヤーの負の感情を誘導できないどころか、プレーヤーの負の感情が本来誘導すべきではないところに向いてしまった。=大失敗である。
すでに表題で書いてある通り、「寒夜のこと」は大失敗クエストだと思います。
それでもこれが今でも残っているのは、インスタンスバトルの前後にあるカットシーンが重要で、意味のあるものだからでしょう。
なので、インスタンスバトルをなくすなら、そこをうまくつなげなければならず、それはかなり困難だと感じます。
ただ、今後このインスタンスバトルがあるためにプレーヤーのFF14に対する印象が悪化する危険や、引退者を生み出してしまう危険を考えると。
そろそろ、この部分に手を入れてもいいのではないかと考えてしまいます。
とはいえ、さすがはFF14というところもあって。
そうはいっても、very easyモードにすれば、私のような低プレーヤースキルなものでもなんとかクリアできます。
ノーマルモードで最初の兵士に負けてしまったような私でさえ。
攻略サイトと攻略動画を見ることで、3回の失敗後、クリアできました。
つまり、プレーヤー目線を忘れているわけではないということですね。
ちなみに、6.0で実装されたこのクエストは、6.01で難易度調整を予告されて、6.1で調整という素早い対応もあったようです。
ちなみに、私の4回の失敗は以下の通りです。
1回目:ノーマルモードで最初の兵士に敗北
ランパートは入れたのですが、ファイトオアフライトを入れてなかったからでしょうか?
だとすると、あまりにも厳しいと思いますが。
2回目:ベリーイージーモードで、攻略サイトを開くために故意的に敗北
何を調べればいいかわからず、攻略サイトを読むために敵に故意的に突っ込んで敗北。
せめて、目標物がどこにあるかをマップに示していてくれれば、とは思います。
3回目:ベリーイージーモードで、攻略動画を見るために故意的に敗北
どうやっても鍵が見つからず(攻略サイトの所に光る物体が見えず)、改めて動画を見るために(以下略)
結局鍵(を持った人)は壁に隠れて見えない状態であり、たまに吹き出しで出るつぶやきを見逃すとアウトということでした。
せめて、そのつぶやきはずっと出ていてくれるのなら少しは何とかなったかもしれません。
4回目:突然起きた連打イベントで、適当に押したキーがレシピを開くものだったようで、画面が見えなくなりパニックになって敗北
・・・連打イベント中にレシピを開く奴はおらんと思いますので、連打イベント中は余計なウィンドウを開かない仕様だと助かります。
とはいえ、連打イベントの時間が結構長いと感じましたし、相変わらず敵の視野は広いんだか狭いんだかわからない状態でしたから。
このインスタンスイベントで詰みになる人は今後も出るでしょう。
そういう人はFF14にお呼びではないというならそれまでですが。
イベントスキップ(3回失敗でイベントスキップを選択できる)などを考えていただきたいものですね。
コメント