ルネサンスとは何だったのか? その7 ルネサンスのキーワード「リアル」ともう一つ

不思議大好きの、まんぼうです。
結構時間が空いてしまったのは、ちょっとまとめる方向性がつかめずにいたから。
でも、一応考えはまとまりましたので、ここからはペースを上げていきたいと思います。

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美術におけるキーワードは「リアル」、他にキーワードはないのか?

さて、前回に引き続き、ルネサンスについて考えていきます。
前回の結論としては、
「科学の視点からみたルネサンスのキーワードは、”リアルの追求”だった」
ということでした。
このキーワードは、確かに芸術においてはそうだと思っています。
もう少し正確に言うと、絵画や彫刻などの文字以外の芸術です。
つまり美術、英語で言うと、artまたはfine artですね。
では、文字による芸術がなんというかというと、”文学”(literature)といいます。
ということで、次は文学とルネサンスについて少し見ていって、もう一つのキーワードについて考えてみましょう。

ルネサンス文学のキーワードは”個”。

ルネサンス文学の先駆けとなったのは、ダンテの「神曲」といわれています。
13~14世紀にできたものです。
絵画や彫刻、つまり美術におけるルネサンスというのは、だいたい15世紀に始まったといわれているので、それより少し前ですね。
妻に
「なんで、文学のほうが早く変化したのかな?」
って聞きましたら、
「お金がかからないからじゃない?」
と、とても納得できる回答が返ってきました。
きっとそうなんでしょうね。
それはさておき、この「神曲」をかいつまんで説明しますと、
”主人公ダンテが森に迷い込み、そこで出会ったローマの詩人に導かれて地獄、煉獄、天国をめぐる”
となります。
キリスト教の世界と、ギリシャ・ローマ時代の神話の融合という意味でギリシャ・ローマ文化の”再生”といえます。
再生、まさに「ルネサンス」ですね。
そしてもう一つ、主人公が筆者であるダンテその人ということで、個人を描いた文学ともいえます。
その筆者の分身である主人公を通して、ダンテの考えを発信しているわけですね。

もう一つ、有名なルネサンス文学として、セルバンデスによる「ドン・キホーテ」をとりあげます。
内容をかいつまんでご紹介しますと、
”自分を騎士と思い込んだ下級貴族が ドン・キホーテ と名乗って冒険に出かける”
というものです。
つまり、ドン・キホーテ(仮名)の個人的な行動(しかもかなり”ハチャメチャな”)を書いたもの、ということですね。
そして、その主人公のハチャメチャな行動を通して、作者の人生観を表現しているのかな、と感じました。
wiki曰く、悪しき風習や慣習(騎士道もその一つ)に対する一種の風刺、なんだそうです。

このように、「神曲」も「ドン・キホーテ」も、作者の”個”人的考え方や思想を、登場人物の”個”人的な行動等を通じて表現・主張していきます。
そしてこの”個”というのがルネサンスに発生した”小説”というもの基礎となり、ルネサンス文学のキーワードになります。
(ただ、「神曲」は小説には分類されていませんが)

そもそも小説って何?

小説が生まれる前の文学(文章?)としては、国家のあれやこれやとか、為政者はどうたらこうたら、といった大説(四書五経がこれなんだそうで)や、国の歴史をまとめた国史がありました。
これに対して、個人がその哲学的概念や人生観、つまりは”考え方”を具体的にわかりやすく表現したものが小説だそうです。
わかったような、わからないような、そんな感じですが、私なりに大雑把にとらえてみますと、
”一般論や理想論なんかのマクロから見た主張ではなく、個人的な主張や考え方などのミクロから見た主張を行うのが小説”
となりました。
まあ、いろいろと異論はあるでしょうけど、ここではこの視点で見てみます。
すると神曲も、筆者が個人として小説中に登場して話が展開するという事ですから、やはり小説としての性格があったと考えられます。
(くどいようですが、「神曲」は小説には分類されていません。これは私の個人的な感想です。)

美術における「リアル」と文学における「個」が、ルネサンスにどのような影響を与えていったのか?

こうして出てきた2つのキーワード「リアル」と「個」ですが、これが当時の人々の考え方にどのような影響を与えていったのでしょうか。
それを読み解くために、”哲学” ”神学” そして”科学”の、ルネサンス期における動向を見ていこうと思います。
とはいえ、すでにかなり長くなってしまいましたので、今回はここまでとします。

哲学、神学、科学に共通するものは何か?
そして、それぞれの違いは何か?
そのあたりを見ていくと、ルネサンスが科学とどう関係していたのかが見えてくるかもしれません。

それではまた、次のおもしろ不思議でお会いしましょう。

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