神戸市立博物館 「我が名は鶴亭」~若冲、大雅も憧れた花鳥画(かっちょいいが)!?~

趣味を作る事が趣味の、はしびろこうです。
本日は、これまた久々の「美」カテです。
神戸市立博物館で開催中の「我が名は鶴亭」に行ってきました。
”若冲、大雅も憧れた花鳥画(かっちょいいが)”と副題のついた特別展。
いやが上にも高まる期待。
どんなきらびやかな絵を見れるのだろう?
などと、思っていますとがっかりするかもしれません。
いえ、決して今回の特別展が、がっかりな訳ではありません。
むしろ、”びっくり”だったり”なっとく”だったりします。
さて、今回の特別展、何が目玉かと言いますと、個人的には水墨画だと感じました。
もちろん、色のついたものもいいです。
例えば、最後のほうに展示されていた、
「牡丹緩帯鳥図」
は、かわいらしい鳥、鮮やかな花、シンプルな岩と草、のコントラストが楽しい作品です。
しかし、鶴亭さんの真骨頂は、変幻自在の線(細・太・濃・淡)で奥深い内容を表す水墨画だと感じました。
いくつかの例を挙げるのであれば、
「大根にネズミ図」
夜空に映える大根にちょこんと乗っかるネズミ。
ある意味、シュールな光景。
でも、とってもかわいらしく、ほほえましい、見ている私がにっこりしてしまう作品でした。
「風竹図」
左に若冲さんの「風竹図」、右に鶴亭さんの「風竹図」がありました。
どちらも、動きのあるすばらしい絵でした。
見ていると、なんだか”さわさわ”と木の葉擦れの気持ち良い音が聞こえてくるようです。
「四君子図」
2巻あるのですが、私のお勧めは2巻目の方。
すっと伸びる葉。なぜか、みずみずしさすら感じられるような岩とラン。
水墨画でこれほどの生命感を感じられたのは初めてかもしれません。
「墨梅図」
これもまた、梅の香りが漂ってくるような絵。
と思っていたら、どうやらこの絵の紹介文にこう書かれていたそうで。
(妻が言ってました)
と、言うことで、カラフルな花鳥画を期待していった私は、その期待は、一旦裏切られました。
ただ、そこで、すっぱり気持ちを切り替えたので、その後にとっても楽しい気分で過ごせました。
美術って、いいなぁと、改めて感じた一日でした。

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