はしびろのお気に入り Chapter 11 ”乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった” ジャンル:アニメ

趣味を作ることが趣味の、はしびろこうです。
今回のお気に入りは、できたてほやほやの一品です。
なんて言っても、昨日Huluで最終回を見たばかりですからね。
(今もこの作品を見ながらブログ書いてたりして)
それではご紹介していきましょう。

はしびろのお気に入り Chapter 11
”乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった”
ジャンル:アニメ

実は結構前からこのアニメはお気に入りで紹介しようと思ってたんですよ。
でも、最終回をみてから紹介しようと、今まで取っておいていたんですよね。
最近流行りの、”なろうシリーズ”と言うやつでしょうか。
しかも、転生者ということで、ある意味よくあるお話、なんですがね。
ちょっと違うのは、主人公にこれといった能力があるわけではないこと。
あと、主人公は世界を救うとか言う壮大な役割とか運命とかを背負っているわけではないこと。
そして、この物語はとってもよくできた”喜劇”だということ。
それでは次にあらすじをご紹介します。

あらすじ

主人公は公爵令嬢のカタリナ・クラエス。
子供の頃に転んで頭を打った拍子に、自分の前世が、日本の乙女ゲームの大好きな高校生だったことに気づきます。
しかも、今いる世界は、その時にプレイした乙女ゲームの世界であり、自分はその中での悪役令嬢であるとわかります。
この悪役令嬢、どのようなエンディングでも、殺されるか国外追放になると言う、とんでもない運命を背負った登場人物だったのです。
彼女は何とか破滅エンドを回避すべく、色々と頑張って行動していくのですが、それがちょっとずれていたりして。
さて、彼女は破滅フラグを回避して、ハッピーエンドに辿り着けるのでしょうか?
ということで、いよいよ本作の魅力をご紹介していくわけですが、その前に私が考える、物語作成の難易度についてお話ししましょう。

物語作成難易度は、私の中で、”喜劇>>>>>悲劇>恋愛モノ”となっています。

つまり、喜劇最高!喜劇最強!!って事ですね。
なぜこう思うかというと、人を笑わせるってとっっっっても難しいから。
私なんかね、妻にちょっとしたギャグ言ったりするんですよ、たま〜に。
でも、ほとんどウケた試しがない。
たまにウケたとしても、妻からのアンコールに応えられた試しがない。
しかも、喜劇というのはパターンがはっきりしているわけでなく。
時代によってパターンが変化しているように見えて、不動のパターンがあるようにも見えて。
人によって感じ方も違ってくることもあって、とっても難しいですよね。

それに比べると、悲劇なんて簡単ですよ。取り敢えず重要人物の一人でも殺しとけばいいわけですから。

対して、人を泣かせるのなんて、簡単ですね。
私だったら病気の事を話せば一発っすよ。
まあ、思いっきり当事者の妻には、全く効きませんがね。
でも、物語的には、主人公にとって大切な登場人物の一人でも殺しとけばOKですから。
というのも、人は必ず死にますから、この世に溢れている事象でして。
それでありながら、悲劇の要素としてピカイチのものですからね。
そして人の死は多分、人の心にダイレクトに働く悲しい出来事ですから。
しかも大切な人との死別というのは、ある程度の年齢になれば、誰しも経験する普遍的な出来事ということで、共感を呼びやすいですよね。
だから、主人公の大切な人を、もっともらしい理由をつけてあの世に送っておけば、はい、悲劇の一丁上がりとなるわけです。
ね?簡単でしょう?
つまり、悲劇で人の心をつかめないはずがないんですよ。

その上に、恋愛モノなんて、もっと簡単でしょ?だって、人間心理の根源に近いところのものですから。

恋愛なんて、はっきり言えば、本能的なものですよね。
言ってしまえば、人間の根っこの部分にダイレクトアタックしてるわけで。
そりゃ受けるはずですよ。
それにね、恋愛なんて、誰でも何回かは経験してますしね。
しかも恋愛ネタの小説やなんやの情報なんて、古今東西に溢れてますし。
恋愛をネタにして人をを引き付けられないってのは、ちょっと問題です、物書きとしてね。

上記ふたつを組み合わせた、”恋愛絡みの悲劇”ってのもありますが、これはもはや反則技では?

そんな前述の二つ、恋愛と悲劇の合わせ技なんて、反則技並みに簡単ですって。
相思相愛の男女を持ってきて、何か理由をつけて、結ばれない状態を作って、で二人に心中でもして貰えば、はい、出来上がり。
キューピー三分クッキングを例えにしたら、三分クッキングの方に失礼なくらいに、何も考えなくていいですよ。
あとは、男女を男男や女女に変えたり、年齢差を作ったりしてバリエーションをつければ、パターン変化も自由自在。
結ばれない理由を、その時代に合わせて変えてやれば、それだけでアップ・トゥ・デートですよ、まったく。

これらに対して、喜劇、これは難しい、非常に・・・

まず、多くの人が共通して笑える事ってのがあまりない。
更に、ある人にとっての笑いが、別の人にとっての苦痛ということも多い。
その上、笑いだけでは人の心に残りにくい、だからほんの少しホロっとする場面が必要。
ホント、吉本新喜劇とか、松竹新喜劇とか、心から尊敬します。
ワンパターン一歩手前の、予定調和で笑わせておいて、ラスト前でホロリとさせ、最後はまた笑いで締めくくって大団円。
いや〜、計算され尽くしてますなぁ。
まさに職人技と言ってもいいでしょう。

前置きが長くなりましたが、最初に行ったとおり、このアニメは、「喜劇」です。

展開はギャグっぽく、笑わせている中に、ホロッとさせるところを入れておいて、最後に落ちをつける。
第11話なんか、初っ端から泣かせる展開に持っていきながら、ちゃんとラスト少し前でクスっと笑わせるところを用意してくれてましたしね。
ああ、ちょっと抽象的すぎますよね、これでは。
もう少し具体的にこの作品の魅力をお伝えしますとこんな感じです。
・主人公 カタリナは心底破滅を怖がっています。
・なので、大真面目に破滅回避の方法を考えて、力いっぱい努力します。
・しかし、何故かその努力の方向は”斜め上”を行ってしまっていて、周囲の人に笑いという幸せをもたらします。
・ただ、その努力自体はまっすぐで偽りのないものなので、周囲の人はそこに心惹かれ、あるものは救われ、あるものは憧れ、カタリナに好意を寄せていくことになります。
・その様子が、視聴者の心にほんわかした心地よさをもたらし、自分も頑張ろう!って希望を呼び起こします。
ああ、文章にすると、かたっ苦しくて、なかなかこの作品の良さが伝わらないのではないかと、不安になりますね。
今、世の中がなかなかに殺伐と、陰鬱としているので、こういう作品で心の湿気をからりと飛ばしてやるといいのではないでしょうか。

最後に補足。人が死ぬ事を効果的に描いた名作もいっぱいあるので、そこは誤解無きよう。

人が死ぬ=悲劇を、効果的に使った名作もいっぱいあるのは、言うまでもない事です。
例としては、機動戦士ガンダムのリュウとマチルダとスレッガーですね。
まあ、テーマが戦争なので人が死ぬのは当たり前ですが。
北斗の拳のレイやラオウなんかもありますね。
世紀末のバイオレンス物ですから、これも人の死が当たり前ではありますが。
要は、人の死に頼り切ってしまっているか、それともきっちりと物語を作り上げた上で、自然な流れで悲劇的要素を入れているか、の違いなのかもしれません。
言うまでもなく、ここで上げた2作品の主題は、人の死やそれに基づく悲劇ではなく、ちゃんと別にあるのは言うまでもないですよね。

いやぁ、気持ちの良い作品に出会うというのは、人生の大いなる喜びですよね。
これからも、こういう作品に出会っていければなぁと思います。
さて、次はまた、最近のCOVID-19絡みで感じたことをお伝えして、ちょっと古めのお気に入りなんかをご紹介していきましょう。
それではまた、次のネタでお会いしましょう。

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