「宇宙のすべてを支配する数式」をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分授業

不思議大好きの、まんぼうです。
今回は
”「宇宙のすべてを支配する数式」をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分授業”
を読みましたので、その感想など。

難解です。当たり前ですがね

その表紙のフレンドリーさに”つい手が出そうになっている”という方、覚悟のほどはありますか?
いきなりガツンときますよ。わずか14ページ目に。超難解な式が。ほとんど、説明もなく・・・
RPGで言えば、スタート地点の街を出たら、いきなりラスボスの魔王に出会ったようなものです。
君は、生き残ることができるか!?

いや、生き残るとかそんなんじゃなく、ただ単に”スルーする”のが正解!

当然です。
いきなり出てきたラスボスに勝てるわけないんですから、それはお約束のイベント的なものですよ。
だから、今回の超難解な数式も、最初はスルーするのが正解!
読み進めば、きちんと説明されていますから、安心してください。

つまり、そういう手法なんです

さっきのRPGの、お約束パターンの話、あれはストーリーを盛り上げるための一つの手法ですよね。
他の例でいうと、推理物。
大きく分けて2パターンあって、

1.犯人が分からない状態で始まって、名探偵が鮮やかに犯人を推理する。
名探偵によって明かされる、真犯人を知って、読者(視聴者)はびっくり仰天する、というパターン。
シャーロックホームズシリーズを始め、ほとんどがこちらと思います。
かつての火サスもこちらですね
ミステリーといいます。

2.犯人が分かっている状態で始まる。名探偵が、どのように犯人を追い詰めていくかが見せ場。
名探偵が、なぜその人が犯人とわかったのかが最後に明かされて、読者(視聴者)は感心のため息をつく、というパターン。
小説ではちょっと思いつきませんが、古畑任三郎シリーズや、刑事コロンボシリーズはこちらですね。
サスペンスといいます。

数式をなるべく使わず、順を追って読者に科学の神秘を説いていくのが前者であれば、
いきなりガツンと政界の数式を示した後で、それをかみ砕いて科学の神秘を伝えていくのが後者ですかね。
つまり、どちらもありで、どちらも楽しいんです。
(どちらか一方が苦手な人はいますが)

とは言え、ここに出てくる女子高生二人、あまりにも飲み込み早くないですか!?

そうなんです。
二人ともいやに飲み込みが早いと言うか、
あっという間におじさん(私のことです)を、置いてきぼりにするんです。
“あっ、ちょっとまって!置いてかないで!!”って思う事、度々でした。
まあ、歳食った分、頭が固くなってるのかもしれませんがね。
でも、そんな時は、
・わかる様になるまで何度も読む
か、
・分からなくても気にせず先に進むか
どちらかで踏ん張ります。
読者が読み進めない限り、本の中の”時”は進まないのです。
それどころか、読者が前のページを読み返すとき、本の中の”時”は遡るわけです。
つまり、読者は本の中で、”時の流れ”を自在に操る魔法が使えるので、なんら恐れることはないわけですね。

で、どのくらいの難しさかね?

まあ、何の予備知識もなくこれにトライするのは、ちょっと難しいですね。
高校物理だけでもちょっと辛いかな?
できれば、
・式はわからなくても特殊・一般相対性理論と量子力学が分かっていて、
・聞きかじりでよいのでクオークなんかの知識を持っていたいところです。
まあ、わからないところが出てきたら、今はネットがありますから、それで調べつつ進むのでもよいでしょうね。

しか~し、この世界の不思議を紐解くチャレンジは、まだまだ続くのです。

”宇宙のすべてを支配する数式”と銘打った式ですが、そんなに当の本人たちは、まだまだ納得してないようです。
まあ、当然ですね。
本の中でも言ってますが、ちょっと要素が多すぎるんです。
なので、皆さん、もっと世界はシンプルに表せるんじゃないかな?と思っているようですね。
ということで、日々、物理学者の方々は頑張っているわけです。
それに、まだまだたくさんわからないことがあります。(本の最後のほうに、ダーっと出てきます。
科学のいいところは、「わからないこと」を素直に「わからない」というところ。
きっと、その奥には「そのうちにわかってやる!」っていう決意があるんじゃないかと、勝手に思ってたりします。
つまり、世界の謎を紐解くチャレンジは、まだまだ続くのです!(ここが面白いのですが)

いずれにせよ、ヒッグス粒子が見つかり、重力波が検出され、ますます物理学が面白くなってくるでしょう。
それをめいっぱい楽しむために、ここで基礎を作っておくってのはいかがですか?

さて、次は本の話から少し外れた内容にしたいなと思ってます。
(もしかすると、久々にNatureダイジェストのネタかもしれません)

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