「大阪暮らしの今昔館」には、大きく分けて3つのコンテンツがあります。

一つ目が、江戸時代の大阪の街並みについて。
おそらく最も力を入れていると思われます。

二つ目が、明治維新による大阪の街並みの変化。
大阪の持つ新し物好きな面が感じられます。

三つ目が、第二次大戦後の復興について。
大阪の持つ、もしかしたら日本全体が持つ、エネルギッシュさを感じます。

それではそれぞれ詳しくご紹介していきましょう。

江戸時代の街並みについて

スタートの10階から街並み全体を見下ろして、予備知識を学びます。

順路としては、まず10階にエスカレーターで上がるところからです。
いやが上にも高まる期待。

実は10階自体に展示物があるわけでは無く。
9階に再現された街並みを見渡すフロアになっています。

ただ見渡しても何が何やら分からないので。
桂 米朝さんの解説で街並みや建物の解説が流れています。
ここでよく聞いて、予備知識を入れた状態で下におりましょう。
と言いますのも・・・

9階では、先ほど見下ろした街並みを歩きます。

先ほど見下ろした風景は、実物大で出来るだけ忠実に再現された「街並み」です。

ですから、中を歩き回れるんです。
上からは見えなかったお店の中や、路地裏なんかも入れます。

入り口付近のお風呂屋さんで定期的に解説ムービーが流されます。
ですが、できればムービーを見る前に一通り街並みを堪能することをお勧めします。

お店の道路に面したところに、何やら前衛芸術っぽい物が飾られているのに気づくでしょう。
これの持つ意味は、解説動画で語られます。

路地裏には可愛らしいワンコのフィギュアもあります。
しかも、時間変化によって、夕方から夜になります。
夜には花火が上がります。
(もちろん映像ですが、中々綺麗ですよ)

一通り回れば、ムービーの時間になるでしょう。

お風呂屋さんで流れるムービーを見て、ひとしきり感動しつつ、先ほどの前衛芸術作品が何だったのかを納得して下さい。

お風呂屋さんのムービーでは、江戸時代の街並みとその内容を、寸劇形式で紹介してくれます。

結構苦めの内容の中にスパイス的に笑いも混ぜつつ、江戸と大阪の違いに関する豆知識も入れてくるなど、盛り沢山です。

最後のどんでん返しまで、目が離せない内容で、さすが吉本新喜劇の街だなと思わせられます。

さらにおすすめは、ムービーで学んだ後に、もう一度街並みを歩いてみることです。
先ほどとは違った感動があるでしょう。

明治維新による大阪の街並みの変化について。

8階の外周部になります。
昔の大阪駅前は、何もなかったんだなぁ、なんて事を面白い仕掛けで展示してあります。

他にも、心斎橋筋とか、新世界とか。
今と違って、むしろ昔の方がワクワク感があったんじゃないかなぁ、なんて思います。

第二次大戦後の復興

8階の中央部の展示です。
入って奥の方に、ムービーが流れていて、座ってそれを鑑賞できます。
が、ここはあえて、真ん中付近で立ち見する事をお勧めします。
さらに、周囲にある展示物にも注意してみて下さい。

実は、ムービーの進行に従って、展示物が変化します。
どう変化するかは、実際見てのお楽しみということにしましょう。

とにかく、展示物の人形が、みんな笑顔だったのが印象に残っています。
大変な時代だったはずですが、もしかしたら今より笑顔が多かったのかも知れません。
なんとなく、大阪の、もしかしたら日本のエネルギッシュな一面、ある意味の底力を見た気がしました。

比較すると面白い資料館

関東に住んでいるころに、「江戸東京博物館」と「深川江戸資料館」に行ったことがあります。
特に「深川江戸資料館」と比較することで、東京(江戸)と大阪の、興味深い違いが知れてよいかもしれません。

注:残念ながら、深川江戸資料館に行ったのがかなり以前のため、記憶がおぼろげになっていて正確な比較が出ませんでした。
ただ、「深川江戸資料館」で感じた”ほっとした感覚”が「大阪暮らしの今昔館」でも得られて、非常に懐かしい思いがしたことを付け加えておきます。