ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 国立国際美術館

趣味を作ることが趣味の、はしびろこうです。
またまた久々になりましたが、美カテです。
今回は、超ビッグイベントのご紹介です。
ただ、例の新型コロナ(SARS-CoV-2)の影響で、時間指定チケットを買ってはいること強くお勧めします。
いや、お勧めするという段階ではなく、そうしないと入れないと思われるので、ご注意ください。

それでは早速。

ロンドン・ナショナル。ギャラリー展 (国立国際美術館)

詳しい説明は、wikiにお任せするとして。
ルネサンスからポスト印象派までの美術史上重要な絵画が収蔵されている、イギリスの国立美術館です。
そう、つまり、この展覧会を見ると、絵画の歴史をなぞるようにお勉強できるという、素晴らしい企画です。
とはいえ、私は美術検定3級をやっと合格できた程度なので、美術史を語るには力不足なわけで。
だから、私の感じたままを、何点かの作品を通してお伝えします。
(番号は、今回の展覧会の番号にしています。)

49. ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス

作家:ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

題材は神話だそうですが、その辺はほかの方のブログとか、wikiにお任せするとして。
ターナーといえば、私の中で、
「光と蒸気の画家」(理由は、彼の代表作、”雨、蒸気、速度--グレート・ウェスタン鉄道”の印象だと思います)
なんですが、この作品はそれに加えて「水」がきれいに書かれていました。
あまりいい加減なことは言えませんが、

  • 朝日の光
  • 全体に漂うモヤ(朝霧?)
  • 揺らめく水面と船の前の妖精(?)

見事に描き切っていました。
彼自身はロマン主義の画家だそうなのですが、私の中でこの作品は、印象派に至る源流と感じました。

14. ロブスターのある静物

作家:ウィレム・クラースゾーン・ヘーダ

申し訳ないのですが、この作家の方、あまり、というか全く知りませんでした。
しかし、この作品は、とにかく、リアル、です。
書かれている、金属のツボ(?)、レモン、陶器、グラス(液体が入っている)、その他すべて、本物にしか見えません。
近づける限界を示す床のテープぎりぎりに立ち、単眼鏡で見ても、やっぱり本物に見えます。
ある種、人間の限界に挑戦しているのかと思われてきます。
が、このあたりの時代(17世紀ですね)では、これが案外当たり前。
こちら側の流れを汲む絵画が今もあればいいなぁと思いつつ。
でも、スーパーリアリズムというものもあるらしいですし、そういえばトリックアートというのもある種リアルの追求とも言えなくもないような気が。
とはいえ、なんか、こちら側の流れは時代遅れとの嘲笑を受けているという話もあったりして、ちょっとがっかりなんですよね。
もっと、リアルも評価すればいいのにと思う今日この頃です。お元気ですか?(って誰に言っているのやら)

60. プロヴァンスの丘

作家:ポール・セザンヌ

この絵も強烈でした。
私は別に絵画の評論家を自称するわけでもないんですがね。
フォービズムとキュビズムまでは、すごく気に入っているんです。
で、この絵画、書かれたのが1890~1892年ごろとのことで、フォービズムやキュビスムが登場する20世紀初頭よりさらに10年ほど前の作品なんですね。
まさにこの絵こそ、そのキュビズムやフォービズムの絵だと感じたんです。
後で調べてみると、ピカソはセザンヌの影響を受けて、キュビズム的な絵を描いていったようで。
でもね、普通に見ると、やっぱり印象派の絵と見えるわけで。
なのでこの絵は、印象派から近代絵画へ至る流れを表しているんですね、きっと。
歴史は流れでありつながっている、ということを再確認できる絵でした。

時代を追って、地域を分けて、いろいろな作品を見ると、今は過去からの流れが行きついたところということを実感します。
そしておそらく、その時代時代で、主流と呼ばれるものがあるものの、その主流が次の時代を作るとは限らないということも見えてきます。
(だって、印象派は、その時代の”主流”ではありませんでしたからね。むしろ批判の対象だった。)
もっと言うと、批判の対象だから、次の主流になるわけでもなく。
美術にあるいろいろな流れは、どれが次につながっていくのでしょう。
そう考えると、とても楽しみですね。

そして最後に、おまけの様に。

58. ひまわり

作家:フィンセント・ファン・ゴッホ

おなじみのゴッホの”ひまわり”です。
作品に関するあれやこれやは、他の方のブログやwikiをご覧ください。
ここでは私の感想のみにとどめます。
・・・なんででしょうね。この作品を見ていると、涙が出そうになるんです。
まあ、ゴッホの生涯とかいろいろ考えてしまうのかもしれませんが。
そういうのを抜きにして、この作品から受ける圧力というのは、半端ではないものを感じます。
構図がどうのとか、色使いがどうのとか、いろいろなものがあるのかもしれませんが。
”すばらしい”という感じ方とは、ちょっと違った、何かを感じてしまいました。
一応、野良科学者なので、スピリチュアルな何かを言うつもりはありませんが。
ただね、よく言われる”狂気”とか”狂ったような黄色”というのは、まったく感じませんでした。
どちらかというと、よく考えられた配色に見えましたし、いろいろな配置もバランスが良かったと思います。
(おそらく、プロはこのあたりをきちんと説明できるのでしょう)
とにかく、今回の作品の中で、異彩を放っていたことだけは確かです。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展は、2021年1月31日まで、国立国際美術館で開催しています。
冒頭でも言いましたが、今回の展覧会は、日時指定のチケットが必須となっています。
お気を付けください。

さて、これで久々の美カテは終わりです。
次はどんな展覧会があるのでしょうか。
というか、展覧会、できるのでしょうか?
まあ、そこは、神様にお祈りするしかないのですが。

次回はおそらく、近いうちに最近できた趣味についてのご紹介となるでしょう。
何といっても、超強力(かつ、私にとってはそこそこ高価)なアイテムを導入しましたから。

それではまた、次のネタでお会いしましょう。

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