兵庫県立美術館 「奇跡のクラーク・コレクション-ルノワールとフランス絵画の傑作」

兵庫県立美術館に「奇跡のクラーク・コレクション-ルノワールとフランス絵画の傑作」を見に行ってきました。
期待通りのきれいな絵がいっぱいでしたね。
あと、みなさん、実にさまざまな描き方をしている(試している?)ようです。
例えば、ルノワールが点描法を使用した風景画を描いていたというのは、とても新鮮でした。
なんとなくですが、みなさんそれぞれに”もっときれいな絵を描きたい”と言う思いから、
常に試行錯誤をしていたのでしょうね。
そこから独自の画風を確立して行った方、結局は元の最も自分らしい画風に落ち着く方、
それもまた、さまざまなんだと感じました。
しかし、私がもっとも感動したのは、印象派の画家が活躍していた時代の、
”アカデミズム”に分類される絵画でした。
システム化された制度で教育された画家が、伝統的な手法にのっとって作成した絵画、
こう書くととっても古臭くて面白みのないものの様にきこえます。
とみに、新しきもの程よく、既成の概念は打ち壊すべき存在だ、
とういような雰囲気のある現代社会ですと。
でも、そこにあったのは、非常にバランスの取れた美しい絵で、
新しいモチーフを大胆に取り入れた、すばらしい絵でした。
先人の知恵をフルに生かしつつ、新しいものを作って行く・・・
真に新しいものは、”壊す”ことからではなく、”受け継ぐ”、
そしてその後に”乗り越える”ことから生まれるのかも、しれません。
(アインシュタインの特殊相対性理論は、それ以前のニュートン力学と電磁気学を”基にして”生まれました。
その過程で、それら2つのなかには”乗り越えられた”概念もあります。
どうも、この”乗り越える”というのが、世間的には、
”殻を打ち破る”とか”既成概念をぶち壊す”なんていわれるような気がしますが。)
いえね、ほんとは、もうひとつ感激した企画がありましてね。
ただ、既にかなりの長文になってしまったので、続きは次にいたします。

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