金山平三展 兵庫県立美術館

なんとも久々の”美”カテです。
連休後半に兵庫県立美術館に金山平三展に行ってきました。
「日本の印象派」ということもあって、興味深く見てきました。
彼の絵を見て思ったのは、
1.緑がすきなのかな
2.雪景色をちゃんと見ているな
ということでした。
1、については緑ばっかり使っているというのでは決してなく、むしろ緑の面積は少ないと思うんです。
でもとても鮮やかな緑を効果的に使っていました。
2、の雪景色については、雪にほんのりピンク色を混ぜているんですね、彼は。
で、多くの雪景色というのはブルーを基調として、寒々としてると思います。
確かに、降っている最中や、夜はそうなんです。
しかし、雪が降った後に晴れ間が出ると、雪ってピンクからオレンジにうっすら色がついて見えませんか。
ちょっと理科チックいうと、冬の太陽は高度が低いのでその光は どうしても赤みを帯びるはずです。
それが雪で全反射すれば、当然赤みが出てくるんですよね。
その赤みを帯びた色と、雪の後の晴れ間という精神的なものものが合わさって、温かみを感じた記憶があります。
彼はそれをとってもよく表現していたと思います。
そして、それをいっそう引き立てるような緑、これはそれほど鮮やかではない緑ですが、これがまたアクセントになる。
経歴を見ると、決して楽しいばかりの人生ではなかったはずなんです。
戦争で疎開しなければならなかったりして。
ただ、彼はそれを前向きに捉え、初めての場所の風景を素直に受け入れて、その中の美しさを表現したんだと思います。
絵の具がないと嘆きながら、それでもあるもので何とか今目の前にある美しさを表現しようとするその気持ちが、とても心地よい絵となっているのでしょう。
感じ方は人それぞれですが、私には彼の絵から”鬼気迫る”ものは感じませんでした。
その代わりに、とてもリラックスした感じがして、心が元気になるようでした。
張り詰めた絵も好きですが、こういったゆったりとした絵もまたよいものだと改めて感じました。

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