姫路市立美術館 池田遙邨展

昨日、姫路市立美術館に行ってきました。
現在、池田遙邨展を行っています。ちなみに”いけだようそん”さんです。
このかたの場合も、紆余曲折を経て、自分らしさというのを見つけていく様が、よく見えました。
彼も、ずっと”自分とは何か”というのを探し続けていたように思います。
しかも、彼の場合は”自分探しの旅”の文字通り本当に旅して回っていたようです。
そんな彼の画風は、たびたび大きく変わり、常に変転していっているように思います。
もちろん、非常に苦しんだ事もあるのでしょうけれど、何となくそういった苦悩というのを感じさせない、軽やかな感じが多かったように思います。
(本当に若い時に一時期あったようですが)
そんな彼の作品の中でのお気に入りは、「閑」と「行き暮れてなんとここらの水のうまさは」です。
「閑」は、紅葉の舞散った地面に、雉が一羽座っているという絵ですが、赤の使い方が非常に鮮やかで美しかったです。
「行き暮れてなんとここらの水のうまさは」は山頭火の歌に彼が絵を付けた訳ですが、初夏の暑い日差しを、いっぱいの新緑と脱ぎ捨てた菅笠で表現してあり、真ん中に見える渓流の冷たさが、のどに染み渡るようで爽やかに感じられます。
彼の絵は、時にメルヘン、時にリアルで、とても自然に心にしみ込んでくる感じです。
お近くにお住まいの方はぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。
姫路市立美術館

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